新潟の街でランニング (あと、アルビのことも)

へっぽこながらもランニング続いています。2年目にしてフル出場も果たしました。
あと、週末はアルビです。飛んで跳ねて声枯らしています。

(新潟シティマラソン2017 その4)地獄の中にみえた光明(ペースランナー) そしてゴール!!

30kmを超えた地点からひたすら堤防を走ることになります。


いつものランニングでは、堤防ランは見晴らしも良くて風も爽やかで大好きなのですが、この日ばかりはそうも言っていられません。


ずっと変わらない直線路。おまけに気温も上がってきているようで、急激にバテがきました。



思えばレース前半は、町中・トンネル・海岸と目まぐるしく変化する風景があって、おまけに体力も十分だったので、ついついオーバーペースになってしまいました。


その代償が一気に押し寄せてきた感じ。



ただでさえ日頃から30kmの壁は大きな課題でした。この日はその壁がいつも以上に厚く高くそびえます。


周りを見渡せば、間違いなく私よりもベテランのランナーの方々(なんたって私は初フルですからね)が、足を引きずったり歩いたりしゃがみこんだりしています。


私も歩きたい、休みたいという思いに支配されそうになりましたが、ここで立ち止まると二度と動き出せないだろうな、ましてや再びランには戻れないだろうなという思いから、遮二無二足を動かします。



それでもまだ救われたのが、給水所が短い距離に多数用意してあったこと。あとでマップを見ると、1-3kmおきに設置されていました。


フードとして梨やバナナやきゅうりの塩漬けが設置されていました。
この梨がうまかった。


新潟市南区の白根という地域で、おいしい果物がたくさんつくられています。二十世紀梨、ル・レクチェ(洋梨)、巨峰(ぶどう)、白桃など。


ほんと、新潟はなんでも美味しいんです! (えっへん)




そして、この堤防にはあの方がいらっしゃいました。


Qちゃんこと高橋尚子さん。


去年はQちゃんとのハイタッチに大興奮したものです。
この日もなまQちゃんを拝めて嬉しかったのは確かなのですが、ハイタッチもしたのですが、なんかもうくたびれ果てていて、あまり記憶していません(本当に勿体無い)。



ふるさと村手前で折り返し。
思えば遠くまできたものです。



トボトボ走ると、さきのQちゃんと再びお会いすることになります。


Qちゃんいわく「折り返したひとー、あとたった5kmですよー!」



・・・たった、だと?


なんだかもうよくわかんなくなっています。
でも、どうにか脚は動かし続けます。


1kmごとに距離を示す標識が立っているのですが、なかなか次の標識が現れない。



少しでも疲れを取り除くべく、手持ちのスポーツドリンクを飲んだりゼリーを口にしたりしようと思うのですが、疲れすぎるとそれも億劫。



立ち止まっても地獄、走り続けても地獄、飲み食いしても地獄、しなくても地獄。


地獄って大袈裟な・・・って、思うんですけど、このときは本当に辛かったですね。


なぜかドラクエが頭に浮かんで、HP(ヒットポイント)が一桁ってこういう感じなのかな、そりゃ、スライムに出会っても死んじゃうよな、勇者辛かっただろうなあ、なんてそんなことを思ったりしていました。


もう余裕があるんだかないんだかわかりません。つうかありません。




そんなさなか、ふと目の前を見るとおかしなランナーを目撃しました。
風船を背中につけて走ってるんです。
ここにきて仮装ランナーか? なんてボーッと見ていたら、その風船に「4」って書いてある。



・・・あれ、これ以前雑誌で見たことがあるぞ。
もしかしてペースランナー?


(ベースボール・マガジン社, ランニングマガジン・クリール, 2016年9月号)



しかも4って書いてあるってことは、4時間のペーサー??




ほとんど諦めかけていた4時間の壁。それがいま目の前に。



こうなるとここで負けるのが悔しくなってしまいます。


むりやりゼリーを口に流し込み、必死こいて足を動かします。


HP一桁、文字も黄色くなってる状態(分かる人にはわかる)にも関わらず、我ながらどこにそんな力が? と思うほどに脚が動きます。


がんばってがんばってがんばって、ついにペースランナーを追い越します!!



もうね、ほんとうにへろへろ。



がんセンターや白新中の前あたりをよたよた走ります。


ここで後ろを振り返りました。


せっかく追い抜いたペースランナー。
もう一度抜かれたりしたら、もう絶対に追いつくことはできません。
どのあたりにいるのか確認するために、振り返ったのです。


はたして、視界の中にペースランナーはいませんでした。気づけば大きく差をつけていたようです。



心のなかでよっしゃあと気合を入れ直します。



そのまま必死で市陸につながる角を曲がります。


目の前には市陸。ゲートを潜ると、幸いなことにすぐ目の前にゴールゲートがありました。


ラストスパートも何もあったもんじゃない。とぼとぼの足運びはかわりません。
でも時計は間違いなく3時間50分台を示しています。


これはもはやとぼとぼ足でも確実です。



そしてついにゴール!!



ネットもグロスもサブ4達成!!!


(215m足りないのは誤差です。断じてインチキしたわけではありません^^)




自然とガッツポーズが出ました。



ほぼ同時にゴールした方もガッツポーズをされてました。
その方と互いの健闘を称え合って握手のひとつもすれば良かったのでしょうが、そんな気力はありません。すぐにでも横になりたい気分。


でもここはゴールゲート。立ち止まっては迷惑です。必死に歩いて、スタッフの方からフィニッシャーズタオルを掛けていただきました。
そして、そこで力尽き、本当に力尽き、そのままトラックの脇に倒れ込んでしまいました。



苦行の42.195kmは、こうして幕を閉じたのでした。




このあと、スタッフの方から「ここは休憩所じゃないからね、先に進めば給水所あるから、ちょっと休んだら前に進んでね」と 無慈悲な 当然な言葉をいただきました。



必死こいてトラックを約半周して給水所へ。
よっぽど私がしんどそうに見えたのか、500のペットボトルで3本ほどいただいてしまいました。スタッフの方、ありがとうございました。


さらに歩いて完走証をいただき、さらにさらに歩いて大きいおにぎりをいただきました。


ここでもう一度ぶっ倒れてガブガブ水を飲んで、もう1本水をおかわりしてから、さらにさらにさらに歩いてようやくサトウ食品様のお餅をいただきました。


まさかゴールした後も長旅が待っているとは思いませんでした(苦笑)




これが、わたしの新潟シティマラソンでした。



もうほんとに死にそうになってるのに、なんだろうこの奥底からしみだしてくるような充実感。


荷物を受け取って市陸からビッグスワンの駐車場へ連れてってくれるシャトルバスに乗りながら、ニンマリしている自分。ほんと、呆れちゃいますね。





ということで初のフルマラソン。


苦行以外の何物でもないにも関わらずクセになるって、なんて罪なスポーツなんでしょう。


とんでもないものに手を染めてしまったなあと思わないでもない今日このごろです。
(とか言いつつ、翌日にはRUNNETでエントリーできそうなレースを探していたりするんですよね^^;)



以上、へっぽこランナーが体験した新潟シティマラソン2017でした。
応援してくださった皆様、本当にありがとうございました!!!


あと、名も知らぬペースランナーの方、私がサブ4を達成できたのは、まさしくあなたさまのお陰です! ありがとうございました!!




ということで。
ここまでへっぽこランナーのレビューにおつきあいいただきありがとうございました。


今後、思いついたときに裏話とかいろいろ書いていければと思います。



(完!)(感謝!!)

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