(新潟シティマラソン20018観戦記 その4)ランナーの立場では気づかなかった、1万2千通りのストーリー
レースが始まる前は、なんだかんだ言っても結局自分が走るわけではないし、途中で飽きてきちゃったりお腹空いちゃったりしたら帰ろうなんて軽い気持ちで考えていました。
ところが、実際に暑い中必死に走る選手を目の当たりにすると、もう感情移入しっぱなしになってしまいました。
頑張ってる選手たちをおいて家に帰るなんて、とんでもない。
そんな誰からも頼まれていない、お前一体何様なんだというエゴイズム満載な使命感に駆り立てられ、時間が経つのもお腹が空くのも忘れてずーっと声を出し続けていました。
逆に、すべての選手に声援を送りたいという思いから、知人を全く識別できませんでした。
むしろ走ってる友人のほうからみつけてもらい、「まるお!」なんて声かけられたりして。
まあ、これだけ大声で声援送ってれば目立つかもね。いやあ、申し訳ない話です。
でもほんと、選手ひとりひとりがそれぞれの必死さで走っているのは、なかなか感動的でした。
「1万2千通りのストーリー」
「1万2千人の主役たち」
とはよく言ったものです。
ランナーの立場では正直ピンとこなかったことばが、沿道に立ってみて本当に実感しました。
レースは終盤。次第に歩きのランナーが増えていきます。
思いががけない気温に体力をそがれてしまったり、こんなはずじゃなかったり、前半が楽しすぎてついついペース配分を間違えてしまったり、怪我して走れなくなってしまったり、最初から徒歩でもいいから完走を目指していたり。
皆さんいろんな感情を胸に必死に歩いている。
最初は「頑張れー」と声を出していましたが、途中から「頑張ってるよ、前進んでるよ」という言葉にかえました。もう頑張り尽くしてるからね。
「辛いよね、足痛いよね」なんて語りかけたりもしました。
皆さん思い思いに一生懸命歩き続ける姿。
これまた感動的でした。
みなさん本当に頑張った。
結局最後のランナーが足を引きずりながら目の前を歩いて通り過ぎるまで、ずーっと拍手し声を出し続けていました。
周りの方々も、たくさん最後まで残っていらっしゃいました。
初めての沿道からの応援。
先頭のランナーから最後尾のランナーまで、本当にいろいろなストーリーがありました。
マラソンの懐の深さを改めて実感した次第です。
次にレースに出るときは、またなにか違う価値観で走れるんじゃないかと思える、貴重な体験でした。
選手の皆さん、本当にお疲れ様でした。そしてありがとうございました!!
うーん、早くまたレースに出たい!