(新潟シティマラソン20018観戦記 その2)愉快で素敵であたたかい沿道にはまる
(その1はこちら)
遠くから先頭のランナーさんが走ってくるのが、まめつぶのように小さくみえてきました。
それがあっという間に大きくなっていきます。
はっ、はっ、とリズミカルに息を吐き出しながら、軽快に走っています。
上半身はまっすぐ安定し、靴がしっかり大地を蹴り上げている。
いやあ、かっこいいわ。惚れ惚れするね。
そんな感じについつい見とれていたら、あっという間に目の前を過ぎ去っていきました。
あわてて拍手と「がんばれー」という声を送りました。
少し間があいて、選手が次々にやってきました。
最初は当然、陸連の方々。ゼッケンにSの文字が輝いています。
新潟シティマラソンは、ゼッケンにS, A, B, C ... とアルファベットが振ってあります。
Sは日本陸上競技連盟に登録している方々。以下、目標タイム順に割り振られていきます。
一般に、SとかAとかの方々は速いですよねやっぱり。
そんなSのゼッケンをみながら、向かいの沿道にいらっしゃる方々が喋っていました。
「このひとたち、ビッグスワンから海まで走ってここまで来たんでしょ? すごいよねそんな距離をこんなスピードで。でもさ、きっとつらいよね。自分を責めてるよね」
「あ、もしかしてSってそういう意味? 嗜好的な主張?」
「それをいうなら逆じゃない? SじゃなくてMじゃない?」
「そっか、いじめられて嬉しいのはMか。ちなみにあんたはどっち?」
「うーん、Mかなあ」
「へー。私はS」
・・・知らんがな(笑)
いや、べつに盗み聞きするつもりはなかったんですけどね。聞こえてきちゃいますよね。
必死で知らんぷりして声出してました。吹き出しそうになるの必死でこらえてました。
それにしても思えば、私がいたあたりにいらした方々は、皆さんホントいい方々でした。
とくに互いに喋ったりしたわけではありません。お互い名前も知りませんし、新たに友だちになったなんてこともありません。
でもね、例えばとある集団が知り合いを見つけて「ヒロシ(仮名)、頑張れー」と声援したとします。
すると、他の方々まで「ヒロシー!」って声を上げるんです。
もう、四方八方から「ヒロシー!」の声援。
あるいは小さいお子さんが、自分の父親が走ってるのを見つけて、「パパー!」って可愛い声を上げたとします。
すると、まわりも「パパさん、がんばれー!」って。
パパさん、恥ずかしそうなでも嬉しそうな、とてもいい表情になっておられました。
いいなあ、こういう雰囲気。
こんな方々が応援してくださる中で走りたいなと、ほんとにそう思いました。
来年の新潟シティマラソンは、堤防を走るのがちょっぴり楽しみになりそうです。(辛いは辛いけど)
(すみません、まだ続くんです)